龍馬が見た長崎 古写真が語る幕末開港 姫野順一著
を読みました。
最近、長崎の旧外国人居留地のことを、少しずつ勉強しています。
こちらの本は、2007年に「長崎今昔」として、「朝日新聞長崎版」に、3年間連載をしていたものが、書籍化されたものです。
図書館で借りた本ですが、これはちゃんと買いに行こうかな。と思います。
古写真とその写真についての解説がついており、すごく面白く、勉強になりました。
古写真と共に、その当時の長崎が浮かび上がってきます。文章だけではないので、とてもイメージが沸きやすいのです。
姫野教授は長崎大学の教授ですが、もともとこの分野ではなかったそうです。
それが、1986年に行われた「甦る幕末展」を見たことから、古写真に興味が出たそうです。 ちなみに、こちらの中にある写真は、下記のページで観ることができます。
すべての古写真、解説、面白かったのですが、
私が興味を持ったことをいくつか書きたいと思います。
①ほとんどの古写真が「鶏卵紙」で印刷されている
鶏卵紙とは、当時の写真術である「湿板写真(コロジオンタイプ)」と
相性が良い紙として発明された紙です。
なんと、艶出しのために卵の白身を塗った印画紙だそうで。
湿板写真のことは、ちょっとググってみたけど、
全然意味が分からない・・・説明できずすみません。
この本の古写真にはすべて
撮影日(~ごろという表記)、撮影者、場所、大きさ
が書き記されているのですが、ほとんど「鶏卵紙」でした。
②手が写ると、○○する。
真ん中に写ると、○○する。という迷信が(当時の日本人には)あった。
○○は何だと思いますか?
答えは:早死です。
よく、昔の人は写真に写ると魂を抜かれると思っていた。
って聞きましたが、この迷信は初めて聞きました。
③現在の旧佐古小学校(現在、新校舎の建設中)の場所に
小島養生所と医学所があった。
小島養生所は日本で最初の西洋式の病院です。
今の長崎大学医学部の前進です。
詳しくは長崎大学医学部のホームページをご覧ください。
オランダの海軍医師ポンペがたった一人で、日本人へ
医学を教えたそうです。
ポンペさんに感謝!
てがみ屋は「旧:大浦町25番地」にあります。
その場所は日本で初めての西洋式ホテル
「コマーシャルハウス」であったと知り、
この場所のルーツを知りたい。という想いから
旧居留地のことを、勉強し始めました。
今のところ、「コマーシャルハウス」に関する記載や
古写真を見つけることはできていません。
こちらは南山手方面から
大浦町の外国人居留地を映したものです。
真ん中の右端に丘のようなものが見えますが、
こちらの地形は「てがみ屋」のすぐ近くにあります。
(この丘は、オランダ坂から続く丘だと思われます。)
そこから推察すると、おそらく崖の下あたりに「コマーシャルハウス」があったと思われます。
左端の道路のようなところは、当時バンドと
呼ばれていた場所なのですが、今でいうところの
旧英国領事館跡前の道路です。
また手前にある立派な松の木は
下り松という場所。
今のANAホテルグラバーヒルが建っている場所です。
この辺りからも、「コマーシャルハウス」があった場所が
推測されます。
面白いなぁ。
歴史が苦手だった私が、この場所にお店を持ったことで
どんどん興味を持っている。何だか不思議です。